サロンを訪れる顧客のターゲット
サロンを訪れるお客様はそのタイプによりアプローチ方法が異なります。顧客分類を整理し集客方法を検討しましょう。ここでは基本として4つに分類して解説します。
リピート客
何度も定期的にサロンに通ってくれるお客様
新規顧客
初めて来店されたお客様
休眠客
一度以上来店されたお客様で最近来店がないお客様
見込み客
まだ来店したことのないお客様でサロンのお客様になる可能性のある人
また、このほか年齢や性別、職業などについてもアプローチ方法が異なります。当然ながら髪の悩み、髪型や髪色などでもアプローチの検討していく必要があります。一度にすべてのお客様を集客することはできません。お客様を分類わけし、アプローチ方法を検討しましょう。
サロンの中身のコンテンツ
集客は前述したような顧客の分類化を行いターゲットを明確にすることで集客が効率化します。また、集客ではどのような内容のコンテンツを配信するかが重要です。記憶に残るコンテンツを配信し集客につなげます。
ポイント①ストーリーを盛り込む
サロンの歴史や、開業までのエピソードを盛り込むことで印象に残るコンテンツを作りましょう。具体的には
サロンの沿革
サロンを開店したきっかけ
どのように技術を磨いてきたのか
どのような提案や施術をしているか
どんな商品を取り扱っているのか
なぜその商品を取り扱うようになったのか
その商品を使っている人はどんな人か
などでコンテンツを作るとよいでしょう。・スタッフの紹介も独自のコンテンツになりますコンテンツはすべて使いましょう。
ポイント②USPの明確化
USP(Unique Selling Proposition)つまり、独自のコンセプトやあなただけが持っている売りです。これがなければ集客には大苦戦します。競合店でもできる事は売りにはなりません。通常であれば何かのメニューや、ジャンルに特化することで独自性を生み出していくことが一般的になります。新しい、薬剤や技術も売りにはなりやすいです。ただし、理容室、美容室、エステサロン、まつエクサロン、ネイルサロンの場合、たくさんの店舗が隣接することも多くなかなか独自性を売る事はできないのではないでしょうか?その場合はターゲット(お客様)とサービスを掛け合わせることで独自性を生み出します。例えば
忙しい主婦の為の小顔カット
くたくたOLの為のヘッドスパコース
休みは貴重なあなたの為の深夜営業サロン
50代からのボリュームアップカット専門サロン
などです。
サロン集客のポイント
ここでは、指名がされない原因で代表的なものをまとめています。指名率改善の参考にしましょう。短期的に改善できるものもあれば中長期的に取り組む必要があるものもあります。結果が出しやすいものから取り組みましょう。
ポイント①ターゲティング
性別、職業、年齢は、収入、趣味、マンションor一戸建て、通勤通学方法、家族構成など顧客になる人物像を明確にすることをペルソナといいます。このペルソナにわかりやすく髪型、ネイル、エステ、ファッションなどサロンに関連する項目を足して理想の来店いただきたい顧客層を明確にします。
また集客広告は新規顧客を集めたい場合は新規用、リピートのお客様向けにはリピート用で作ります。もちろん休眠しているお客様には休眠しているお客様用に広告をつくります。
ポイント②競合店の状況
競合店が現在何をしているのか、何をサロンの押しにして集客しているかを把握しましょう。同じタイミングで同じターゲットにアプローチを行うと単純にお客様の取り合いになります。あなたに圧倒的な強みがある場合は避ける必要はないですがなるべくであればタイミングをずらした方が良いです。
また、競合店のチラシを研究し、比較して勝てる項目を掲載することで優位性を出すこともできます。例えば、オープン3年目を迎えましたという事が書かれていれば多くのお客様に支えられて10年といった内容を掲載することで優位な項目は比較させるとよいでしょう。
ポイント③独自性の活かし方
独自性を活かすあなたのお店は何が独自性となっているか明確になっているでしょうか?新規のお客様の場合、独自性のないアプローチでは集客が非常に難しいです。ご自身の独自性が分からない場合は既存のお客様に聞いてください。何がきっかけでサロンを知ってどのタイミングでサロンに来店して、なぜリピートしていただけているのか?あなたの理想的なお客様数名に聞いてみましょう。可能であればすべてのお客様にアンケートをとるのもよいです。独自性が分かれば どんなお客様にお勧めか明確にしてアプローチしましょう。
ポイント④プル型とプッシュ型
セールスにはプッシュ型とプル型があります。プッシュ型はお客様の意思に関係なくサロンからアプローチを行う方法で不特定多数に向けて発信する際に使用されるターゲティングをすれば広告単価が上がるが成約率も比例するのでバランスをうまくとれば低単価で拡散できやすいアプローチになります。プル型はお客様が自ら行動しサロンにたどり着く方法です。ホームページ、SNSでの集客や立て看板などがこれに当たります。
サロン集客を行う上での役立つ対策
サロンの集客方法は次々に出てきますが、基本的なものだけ紹介します。
対策①Googleマイビジネス(MEO対策)
MEO対策と聞くと少々難しく感じるかもしれませんが、住所、電話、メール、があればアカウントを作る事ができます。Google検索での検索結果は通常の検索結果より先にマップが表示されます。このことからSEOより優先的に行う事は誰にでもわかる事かと思います。
また、HPがなくても開設することができます。HPをつくり、SEO対策をするより先にGoogleマイビジネスのアカウントを作りましょう。無料でGoogleから集客できる方法になります。
対策②HP、ブログ
Googleマイビジネスでは掲載の難しい内容を補完するためにホームページを用意しましょう。Googleマイビジネスの機能の一つでGoogleマイビジネスと連動するホームページをつくる事も可能です。これはワンクリックで作ることができます。HPなど苦手だと感じる方はこちらを活用することもよいでしょう。ただし、Googleマイビジネスを活用しなければホームページは完成しませんのでGoogleマイビジネスを活用することが条件になります。
対策③ポータルサイト
無料で登録できるものもありますが、踏み台にされる可能性もあります。ポータルサイトに登録する際は高額な掲載料を支払い、クーポン競争や価格競争に巻き込まれ、リピートにつながりづらいお客様が来店されることを前提に掲載を進めましょう。ただし、このような媒体からの集客でもあなたのお店の独自性が強味になっていればリピーターになる可能性は上がります。このあたりを踏まえて採算が合うかを計算しましょう。
サロン集客がうまくいかない原因と対処法
集客がうまくいかない原因は集客する前の段階にある事が多くあります。顧客分類を踏まえて集客がうまくいかない理由と対処方法を紹介します。
原因と対処法①ターゲットが広すぎる
ターゲットを広げれば広げるほど対象となるお客様の数が増えますが誰の心にも刺さらないサロンになります。こうなってしまうと、リピート客を育てる事が難しく価格の低いサロンや、新しいサロンができるとすぐにブランドスイッチされてしまう事があります。
このような場合はターゲットが広い可能性があります。対処するにはターゲットを絞ります。お客様像を絞り、そのターゲットが満足できる店舗づくり、接客内容も見直しましょう。
原因と対処法②リピーターが増えない
新規のお客様集客にばかり力を入れているとリピーターの来店機会を逃してしまう事にもなります。新規のお客様よりも優先すべきはリピーターです。何度も来店いただいているお客様にはたとえばVIP専用のメニューや、VIP専用の個室VIPだけのプレゼントなど特別なお客様である事を意識して対応しましょう。
予約に余裕がある場合は休眠しているお客様へもアプローチをします。休眠客はクーポンが効果的といわれますが過去の来店回数によって内容を変えるなど工夫をして来店に導きましょう。
原因と対処法③ヒアリングができていない
ヒアリング不足は満足度低下に直結します。確実にお客様の理想に近づけるために時間をかけて行いましょう。ヒアリングする内容は代表的なもので
- 美容室に通う頻度
- 日常のヘアケア
- 悩みや不満
- 前のサロンに通わない理由
- お仕事
それを踏まえて施術内容のすり合わせと金額の提示ご納得いただけない場合は代替え案の提案を繰り返しご納得いただいた上で施術を始めます。誘導ではなく引き出すイメージで話を進めましょう。
また、カットができればセルフケアの方法やスタイリングの方法をレクチャーし、カット直後の仕上がりをどのようにに維持していけるかを知ってもらいましょう
原因と対処法④適切な価格設定ができていない
不明瞭な価格や想定の価格と異なる場合は満足度や信頼が落ちる事があります。技術、接客に満足しているのに価格が不明瞭だった為に満足度が下がる事があります。もしも追加の料金や、複雑な料金体系となっている場合は施術前に各価格と金額を明確にしましょう。カウンセリングや受付のあと明確に価格を提示しましょう。
まとめ
集客でうまくいかない場合にでも対応できるように対策を用意し集客を進行しましょう。普段の仕事にプラスして集客していくことは大変ですが沢山のサロン数は上昇傾向です。何もしなければ確実にうもれてしまいます。準備を行い、小さく始めていくことでテストを行い費用も手間も効率的になるよう集客を行いましょう